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『中原の虹・3』

懸賞 2010年 11月 18日 懸賞

『中原の虹・3』_f0179663_11194293.jpg浅田次郎『中原の虹』の第3巻を読了。

西太后没後の清朝はますます混迷していた。国内ではほとんどの地域を革命勢力が制圧し、清朝の勢力がわずかに残るのは首都北京周辺のみ。また長城を越えた東北地方・満州では張作霖がさらに力を伸ばし、中華民国とも清朝とも違う、独自の「国」を形成しつつあった。
ほどなく幼い皇帝溥儀が退位することになり、ついに清朝は滅亡する。


清朝末期の状況は、映画『ラスト・エンペラー』などでも描かれていますが、ここでは女真族の族長からちょう中原の覇者となった愛親覚羅家の肇国の歴史、明朝の滅亡なども語られ、物語に深みを与えています。
長い中華帝国の歴史の中でも、漢民族による王朝は数えるほどで、女真族、契丹族、蒙古族などのさまざまな民族が、万里の長城を越えて広大な中国本土を治めてきた、という中国の悠久の歴史を思い起こさせます。

混迷の時代の中、清朝最後の宦官・春児、張作霖の下で活躍する馬賊の兄・春雷、そして日本に亡命した文秀とその妻・玲々の運命は・・・。

いよいよ最終巻に突入します。

by ciao_firenze | 2010-11-18 11:19 |

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